2011.12.05.お知らせ

【研究会のご案内】

自己免疫性肝疾患を中心にした病理と臨床の肝疾患研究会
第44回川崎リバーカンファレンス
Final Announcement

日: 平成23年12月17日(土)
時: 午後 2:30〜6:30
所:東京慈恵会医科大学1号館5階講堂
入院棟でなく外来棟の奥にある大学1号館です。
大きく立派で高い中央棟に行かないようご注意ください。

〒105-0003 東京都港区西新橋3-19-18
TEL 03-3433-1111

主催:MSD株式会社

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■御案内■


第44回川崎リバーカンファレンスの御案内をさせていただきます。
今回は銭谷幹男先生が会場として慈恵医大の講堂を用意してくださいました。
戸田剛太郎先生が難治性肝疾患班会議で使っていた
3階の大講堂ではなく、100人規模の5階講堂で行われます。

川崎リバーカンファレンスはもともと病院や大学の講堂を使って手弁当的に運営していた会です。
豪華ホテルと異なり、昔に戻ったように、肩を寄せ合ってより親密にディスカッションをしたいと思います。
病理医、司会医ともフルメンバーの出席になる予定です。
前回の積み残し症例の検討と新規症例の検討を中心に行いたいと思います。

多数の皆様のご参加をお待ちしております。

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T 症例検討
PM2:30〜6:30

お預かりした肝組織標本を返却いたしますので受付でお受け取りください。
発表はPCプロジェクター(Windows対応)です。
CDかUSB対応フラッシュディスクに入れてお持ちください。

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病理解説

大船中央病院 病理診断科 部長                中野雅行先生
順天堂大学医学部練馬病院 病理診断科 教授       松本俊治先生
海老名総合病院 病理診断科 部長              松本光司先生

総合司会(座長)

柴田内科・消化器科クリニック 院長            柴田 実先生
東京慈恵会医科大学 内科教授             銭谷幹男先生
国際医療福祉大学 内科教授              森實敏夫先生
自衛隊中央病院内科 内科部長             箱崎幸也先生

コメンテーター

せんぽ東京高輪病院 名誉院長 / 東京慈恵会医科大学 客員教授 戸田剛太郎先生

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積み残し症例

症例1 77歳女性
施設 新潟県立中央病院(演者:津端俊介先生、吉川成一先生)
診断 C型慢性肝炎+自己免疫性肝炎 overlap
問題点 PSL漸減中止し、2010/7からIFN治療を行いHCV RNA陰性化しました。治療前、PSL投与後、HCV RNAが陰性化後の3ポイントで肝生検が行われました。PSL, IFNという2つの治療により病態はどのよう変化したのでしょうか。もともとはAIHだったのでしょうか、CHCだったのでしょうか。
病理組織 @2009年、A2010年、B2001年4月6日。
担当病理医 松本俊治先生
司会 箱崎幸也先生

 

症例2 23歳男性
施設 東京逓信病院(演者:高桑康太先生、橋本直明先生)
診断 原発性硬化性胆管炎、IgG4関連胆管炎?ANCA関連胆管炎?+潰瘍性大腸炎、好酸急増多
問題点 2010/8熱中症疑いで搬送時に肝障害と胆道系酵素高値(ALP 1145)と好酸球増多(46%)を指摘。2011年、東京逓信病院へ紹介され肝生検を実施。ウルソは有効。トランスアミナーゼの上昇(AST 263, ALT 187), IgG 2061, ANA 40倍養成(Sp.)も認めました。逓信病院の検査でp-ANCA陽性、c-ANCA陽性、IgG4高値730 (基準値48-105)、MRCPで肝内胆管に数珠状拡張、大腸内視鏡で病理学的にcrypt abscessを伴う腸炎を認めました。本例の診断は?重症度は?今後の経過の予測は?治療法は何でしょうか。
病理組織 2011/4/1 CAH(A1, F1)
担当病理医 中野雅行先生
司会 銭谷幹男先生

 

症例3 67歳女性
施設 新潟県立中央病院(演者:吉川成一先生)
診断 A型急性肝炎、自己免疫性肝炎
問題点 2010/6黄疸で入院(TB 14, AST 691, ALT 751)。IgM-HA抗体弱陽性だが陽性よりAH-Aと診断(第1回肝生検)。肝障害は2010/11に再燃(AST 236, ALT 286)し同時にIgG上昇(1499→2199)あり、ANA 640倍と認めました。AIHと診断し第2回肝生検を実施しPSL治療を開始しました。A型肝炎はあったのでしょうか、A型肝炎がAIHを誘発したのでしょうか、初めからAIHのみだったのでしょうか、IgM-HA抗体の偽陰性はあるのでしょうか。病理で多核巨細胞が多発していますがその解釈は何でしょう。
病理組織 @2010/6/14、A2010/10/20
担当病理医 松本光司先生
司会 森實敏夫先生

 

症例4 33歳女性
施設 手稲渓仁会病院(演者:志田勇人先生、姜 貞憲先生)
診断 自己免疫性肝炎疑い
問題点 39度の発熱、消化器症状、急性肝障害で発症。AST 5573, ALT 5070と高値です。薬剤、ウイルス肝炎はA〜Eまで否定的。IgG 1061と正常、ANA 80倍、ASMA陰性。肝障害の原因は何でしょか?
病理組織 2011/1/25 Liver with acute on chronic inflammation,unknown etiology
担当病理医 松本俊治先生
司会 柴田 実先生

 

症例5 70歳男性
施設 手稲渓仁会病院(演者:金 俊文先生、姜 貞憲先生)
診断 自己免疫性肝炎
問題点 2007年から原因不明の肝障害(MAXでAST 231, ALT 127, ALP 1398, γ-GTP 180)が持続。骨粗鬆症で服薬あり。ANA陰性ですが、抗平滑筋抗体(ASMA) 160倍陽性、IgG 2970です。高齢者男性のANA陰性AIHでしょうか。病理学的にAIHに合致するでしょうか。ALP高値の説明は?
病理組織 2010/5/21 chronic hepatitis
担当病理医 中野雅行先生
司会 箱崎幸也先生

 

新規症例

症例6 30歳女性
施設 NTT西日本大阪病院(演者:佐々木一之先生)
診断 急性肝障害、血球貪食症候群疑い
問題点 2011年8月に出産した妊婦さんの肝障害。妊娠後期に肝障害、黄疸あり、出産後に肝障害改善せず、40℃の発熱、汎血球減少が出現しました(T-B 15.2, AST 1998, ALT 1396, WBC 1700, Hb 10.1, Plt 1.0, PT 54%)。ANA-, AMA-, Ig正常。どのような病態(HELLP+VAHS?)でしょうか 病理組織:201/9/15 循環障害による肝障害?
病理組織 2008.9.11 AIH + PBC
担当病理医 松本光司先生
司会 銭谷幹男先生

 

症例7 51歳女性
施設 青森県立中央病院(演者:沼尾 宏先生)
診断 自己免疫性肝炎疑い
問題点 元来肝機能正常者が2011/6より突然肝障害(TB 4.8, AST 475, ALT 337)。高アンモニア、Alb低下2.1を認め肝硬変疑い。自己抗体陰性、Ig正常ですがAIH疑いPSL40mg開始しましたが、ALT 120までしか低下しません。肝障害の原因は?2010/6の肝機能正常ですが1年で肝硬変になったのでしょうか?AIHでいいのでしょうか?ALT高値ですが治療はどうすればいいのでしょうか?
病理組織 @2011/6/16、A2011/9/1、B201/10/5
担当病理医 松本俊治先生
司会 森實敏夫先生

 

症例8 59歳女性
施設 東京大学医学部付属病院(演者:七條、花尻和幸、近藤、五藤先生)
診断 原発性硬化性胆管炎、自己免疫性肝炎
問題点 2005よりUDCA+PSL治療中。壊疽性膿皮症、黄色肉芽腫性腎盂腎炎、無菌性肝膿瘍の合併あり。2011/2より胆道系酵素上昇(ALP 896, GGTP 586)し、肝生検でonion skin様線維化を認めた。UDCA 1200mg, PSL+シクロスポリン、アザチオプリン併用するも無効。IgG正常、ANA 2560, HLA DR15+。本例の診断は?病態は?治療はどうしたらいいのでしょうか?
病理組織 @2005、A2007/7/17、B2011/5/20 AIH+PSC overlap疑い
担当病理医 松本光司先生
司会 柴田 実先生

 

症例9 33歳男性
施設 東京逓信病院(演者:笠原佑太先生)
診断 Hypereosiniphilic syndrome(HES)、肝循環異常(Budd-Chiari症候群?)
問題点 血尿と四肢紫斑で受診。肝障害、Eosino 33%(8272)、Plt 6万と異常を認めました。CTでは左葉萎縮、尾状葉腫大(橋本直明歴代ランキング第2位)、右葉腫大、脾腫、画像で肝静脈の狭窄閉塞が疑われました。なぜ好酸球が増えているのでしょうか?どのような肝臓循環障害があり、それはなぜでしょうか?
病理組織 2011/9/30
担当病理医 中野雅行先生
司会 箱崎幸也先生

 

症例10 71歳女性
施設 東京逓信病院(演者:川上 順子先生)
診断 薬剤性脂肪肝(NASH)?、肝臓溝状陥凹、AIH?
問題点 半年で画像上脂肪肝が高度に悪化し肝障害が出現。肝障害発症前にグルコサミン(サプリメント)服用歴あり。BMI 22.4と肥満なし。CTでは右葉ドーム下にAIH的な溝状陥凹を認めるそうです。ANA 40, IgG正常ですが、サプリメントによる肝障害でしょうかAIHでしょうかNASHでしょうか?
病理組織 2001/9/28
担当病理医 中野雅行先生
司会 銭谷幹男先生

 

症例11 41歳男性
施設 伊東クリニック/静岡県立総合病院(演者:伊東和樹、萱原隆久先生)
診断 原因不明の肝障害
問題点 肝胆道系酵素異常で伊東クリニックに受診(AST 41, ALT 97, ALP 637, GGTP 355)。BMI 21。自己抗体、肝炎ウイルスマーカー陰性。2010/12よりウルソ投与したら肝障害ほぼ正常化しました。AMA陰性PBCかと考えましたが、肝生検組織はmild liver fibrosis, hepatic veinの異常疑いとPBCに合致しませんでした。肝障害の原因は何でしょうか
病理組織 2010/11/17
担当病理医 松本俊治先生
司会 森實敏夫先生

 

症例12 27歳女性
施設 大和高田市立病院(演者:北方一成先生)
診断 急性肝障害(多峰性トランスアミナーゼ変動)、薬剤性?
問題点 2011/3頃より青汁、9月よりエステで複数のサプリ服用。9月末感冒症状、肝障害出現し入院。薬剤サプリと考え自然経過をみたらAST 188→95、ALT 321→182と低下したが、10/17にT-Bil 8.1, AST 458, ALT 777と再上昇し再入院し肝生検を実施しました。トランスアミラーゼ改善しないためPSL 50mg投与を必要としました。IgG 1141, ANA-, ANA-です。多峰性肝障害、黄疸の経過は薬剤で説明できるのでしょうか。自己免疫の関与はあるのでしょうか
病理組織 2011/10/25 intrahepatic cholestasis
担当病理医 中野雅行先生
司会 柴田 実先生

 

症例13 68歳女性
施設 手稲渓仁会病院(演者:金 俊文先生、姜 貞憲先生)
診断 自己免疫性肝炎? M2陽性
問題点 気管支喘息で通院中の患者に肝障害がみつかりました(AST 93, ALT 138, ALP 340)。ANA 320倍陽性ですが、IgG 1221, IgM 220と正常です。AMA 20, M2 13.8と抗ミトコンドリア抗体の弱陽性も伴っています。臨床的、病理学的にどのような診断、治療がふさわしいでしょうか。
病理組織 2011/1/6 Lobular hepatitis
担当病理医 松本光司先生
司会 箱崎幸也先生

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連絡先

〒163-1023 新宿区西新宿6-12-1 パークウエスト7F
MSD株式会社 第三学術営業グループ 東京第五営業所
後藤田剛史、中村智博 п@0120-024-961

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なお、先生ご自身の交通費を弊社にて実費負担させていただく場合がございます。
その際は弊社より、ご施設等のルールに則り個別にご相談させて頂きますので、よろしくお願い致します。

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会場アクセス

東京慈恵会医科大学1号館5階講堂


入院棟でなく外来棟C棟の奥にある大学1号館です。
下図の左上に相当します。
大きな中央棟に間違って吸い寄せられないようご注意ください。

〒105-0003 東京都港区西新橋3-19-18
TEL 03-3433-1111

△クリックすると詳細な地図とアクセス方法が表示されます

 

多数の皆様のご参加をお待ちしております.


*過去の研究会ご案内内容は、こちらのリストからご覧ください*


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